「フリーランス人材はほんとに有効?」エクスチームがトークイベントを開催

 

パーソルイノベーション株式会社が提供する、外部人材管理・活用システム「エクスチーム」は8月22日、フリーランス人材の有効活用に詳しい企業3社をお招きし、「フリーランス人材の有効な活用方法・メリット/デメリットのリアル話~フリーランス人材はほんとに有効?~」というテーマでトークイベントを開催しました。

■開催の背景
企業の人材不足課題を解決する在り方として、フリーランスなどの「外部人材の活用」への注目が集まっていますが、活用するにあたり多くの不安や課題が点在しており、十分に進んでいないのが現状です。実際に活用したことのある企業から「期待成果を出してくれていない」「コミュニケーションが難しい」と、フリーランス活用そのものに疑問を感じている声も聞こえます。

今回のセミナーでは、フリーランス人材活用領域のプロフェッショナル3名に登壇頂き、具体的にどう活用しているのかや、これまで数多くのフリーランス活用を支援してきたプロの立場からメリット/デメリットについてお話しいただきました。質疑応答も含め、その一部をご紹介します。

■登壇企業
シェアフル株式会社:SRE部 ゼネラルマネージャー 松尾健司氏
レバテック株式会社:メディアシステム部 部長 久松剛氏
株式会社ITプロパートナーズ:ITプロパートナーズ事業部 セールスリーダー 大嶺怜音奈氏

  ■第一部 松尾健司氏
20人以上のフリーランスを抱える『シェアフル』事業の秘訣

シェアフル株式会社 SRE部 ゼネラルマネージャー 松尾健司氏
GMOペパボ株式会社のインフラエンジニアとして、数々のサービスを手がける。その後、株式会社フリークアウトにてDSPのインフラ部分を担当。前職では株式会社エウレカのSREマネージャーとしてームの立ち上げから貢献。マッチングアプリ「Pairs」のインフラを刷新するなど、幅広く活躍した。2018年より、シェアフル株式会社にジョインし、SREチームの立ち上げだけではなく、社内インフラ全般、情シス、他チーム連携など会社の基盤を幅広く支え、2019年7月より開発全体をCIOとしてリードしている。

<講演内容(抜粋)> 
・一日単位で仕事が探せるサービス『シェアフル』
『シェアフル』のミッションは、「スキマ時間を価値に変える」。今年2月にアプリをリリースし、大手コンビニエンスストアをはじめ、飲食やオフィスワーク系など、幅広い企業にご利用いただいています。ユーザーにカレンダー登録いただいて、その時間にお仕事があれば、その場で応募していただく、という仕組みです。

 

・「抜けることを前提とした」流動的で自由な組織づくり
「シェアフル」のビジョンとして、「プロダクトと組織のsync(同期)」を掲げています。そのため、シェアフルのサービスの根幹である「1日単位で働ける・抜けられる」を、エンジニアチームの組織づくりにも取り入れています。力を入れていることは「チーム総体としての価値を高めることだけに集中し、一人を辞めさせないことにパワーをかけない」ということ。
流動していく中での文化づくりとナレッジの継承を大事にしていますので、情報を共有できる場所をクラウド上に作成し、どのメンバーも常に情報にリーチしやすいような仕組みをとっています。

ライフスタイルに合ったさまざまな雇用形態を活用できるしくみとは

 

シェアフルのエンジニア33名のうち、フルタイムで働いている方は現在10名です。業務委託の方は業務時間が月40時間だったり、フルリモートなど、それぞれのライフスタイルに合った形で契約しています。
このように様々な雇用形態を採用している組織としてのこだわりは、以下の5点です。

・情報の価値化:議事録などのデータを閲覧しやすい仕組み
・ルールを極力つくらない:出社時間・労働時間などを縛らない
・ヒトではなくコトに向き合う:問題が生じた際、「人」ではなく、起こっている「コト」にフォーカスする
・技術の壁をつくらない:興味があれば、別領域にも積極的にチャレンジ可能に
・対面でコミュニケーションをとる:ランチや1on1、開発合宿、社内イベントなどを用意

シェアフルのエンジニアにおける、正規社員は全体の雇用人数の約3割です。「社員だから」「業務委託だから」という壁を作らず、権限が異なることもないため、副業の方やフリーランスも含め、社員と同じような形で一緒に仕事をしています。臨機応変に人を集めやすいため、スタートアップにも最適な体制だと思います。

  ■第二部 久松剛氏
事業採用エージェント目線で見る、エンジニア採用動向とフリーランス活用方法

レバテック株式会社 メディアシステム部 部長 久松剛氏
慶應義塾大学大学院政策メディア研究科博士。
2000年より村井純環境情報学部教授に師事。
博士修了前月末に就任予定プロジェクトが無期延期。
高学歴ワーキングプアを経て30歳の時にベンチャー企業に入社。サービス・全社インフラの責任者、エンジニア採用担当。上場、情報システム部部長を経験後、2018年5月レバレジーズに中途入社。SRE、採用、組織改善、レバテック株式会社エージェント教育担当。

<講演内容(抜粋)>
・近年のエンジニア市場動向
IT業界は深刻な人材不足で、経済産業省のデータによると、2015年に17万人の不足だったのが、2030年になると59万人不足すると予測されています。特に不足が言われているのが、AIやRPAなどを扱える高需要・レアスキルの方々と、主流の複数言語を扱える方々です。また、正社員となると、依然20代に需要が集まっている状況です。

このように正社員の採用市場では、優秀な人材の確保のため、企業も採用方法を工夫する必要があり、採用フローの序盤から責任者クラスが登場したり、カジュアル面談にて会社を知ってもらうことから始める「オモテナシ採用」が必要になってきます。

一方で、フリーランスを希望するエンジニアの数は非常に増えています。レバテックの登録者数データでは、2013年にくらべて7倍以上。行政もフリーランスの働き方に注目しており、2016年のIT人材白書にも「我が国のITを支える役割を担っていると考えられる」と言及されています。エンジニアキャリアパスとしてのフリーランスの人気の高さが伺えます。
レバテックが保有する企業のフリーランス求人案件は、直近3年間で約20倍に増加。今年も1万2000件突破予定で、かなりフリーランスの需要は高まっています。

 

・働き方の多様化と、メリット・デメリット
エンジニア界隈では働き方が多様化が注目されていますが、これは経営層からの目線で見ると「依頼先の多様化」とも言えます。
たとえば、ある案件を依頼するのにも、正社員・フリーランス・クラウドソーシングに受託企業など、いくつかカードがあるというのが現状です。
それぞれのメリット・デメリットをいくつかピックアップします。

<正社員>
メリット:リーダー・幹部候補としての期待、ふわっとしたイメージの案件でもキャッチボールを経てカタチにすることができる
デメリット:オモテナシ採用をしないと採用が難しい

<フリーランス>
メリット:即戦力が確保しやすい、スポットで依頼できる
デメリット:長期契約・独占契約が難しい/できるフリーランスには需要の高まりがあるため、依頼する際に会社の事業や技術、案件に参加することでのメリットをアピールする必要がある

<クラウドソーシング>
メリット:コストを抑えられる
デメリット:品質の担保が難しい/顔が見えない

<受託企業>
メリット:納期遅れや不具合がある場合は法的な効力がある
デメリット:依頼する際の与信がネックになる場合や、相見積が必要になるケースも

・採用が困難なケースこそ、フリーランスを活用
正社員採用の場合、採用にコストがかかるほか、専属人事採用担当者を配置したり、金額提示や福利厚生などの会社力が問われてしまいますが、フリーランスの場合は、そういった点は必要ありません。

また、「社内に企画はあるが、エンジニアがいないので、誰かに形にしてもらいたい」という場合や、正社員での採用が非常に難しいハイスキル人材・レアスキル人材についてもフリーランスにスポットで依頼するのが有効です。

レバテックの登録者数は現在、10万人。技術者のご提案から条件交渉、契約手続き、エンジニアのフォローまで行います。このようなサービスを活用いただきながら、正社員採用とフリーランス活用の両軸を適材適所で実施することで円滑な事業運営ができると考えます。

  ■第三部 大嶺怜音奈氏
テーマ:現場から見た、フリーランス活用のポイントとは

株式会社ITプロパートナーズ ITプロパートナーズ事業部 セールスリーダー
大嶺怜音奈氏
早稲田大学卒業後、大手食品メーカーに新卒入社。
その後、2017年1月に、当時10人規模であったITプロパートナーズに参画。
セールスリーダーとして、年間300名の起業家・フリーランス支援、200社の採用支援に携わる。エージェントの立場から、各イベントにてフリーランス活用における現場のリアルを複数講演。

<講演内容(抜粋)>
・企業がフリーランス人材を活用する3つのメリット
ITプロパートナーズのビジョンは、「自立した人材を増やし、新しい仕事文化をつくる」。働き方が変動しているなか、個人のスキルでしっかり生きていきたいと考える方が増えております。その様な志高い方を支援したいという想いで始まったのがITプロパートナーズの事業です。2014年にサービスを開始。順調にユーザーが伸びており、現在25,000名の方に登録いただいております。特にここ2年で急増しており、「週3日、フリーランスとして働くこと」は注目されている領域だと感じています。

ITプロパートナーズのサービスでは、ハイレベルなIT起業家・フリーランスと、成長企業をマッチングしており、すでに2,000社以上の企業にご利用いただいています。企業様にご紹介する方々は「自分の事業を持ちながら、週2日~3日企業で働くことで安定収入を得つつ、自己実現を目指す」といった方が多く、ご利用いただく企業様からは「フルタイムでなくてよいので、優秀なフリーランス人材と事業を進めていきたい」という声が大きく、両者のニーズが合致しているといえます。

本日はエージェントとして現場で実際に両者の話を聞いている立場として、よくあるフリーランス活用の良い点、難しい点をお話できればと思います。

外注でもプロジェクトを進めることは出来ます。一方で経験豊富なフリーランスが「隣で」「一緒に」進めてくれることは、一緒に参画した社員がノウハウを吸収、成長していくという思わぬメリットがあり、その点も好評なのです。転職市場で出会えないハイレベル層がすぐにジョインしてくれる点もフリーランス活用の大きなメリットですね。

一方、「ミスマッチ」や「フリーランスとのかかわり方」に不安を感じ、活用が難しい、という声も頂戴しますが、そんなときは求人を見直すことをおすすめしています。例えば「PHP3年の経験」などの、個人の経験に差が出る概念ではなく、「プロジェクトの課題や難しいところは何か」「いつまでにどの様な状態にしたいのか」「フリーランスにお願いしたいことは具体的にどの部分か」といった概念で、今一度情報を整理することが重要であるとお伝えしています。

 

こんな時こそ、フリーランス
経験値が豊富でノウハウを熟知しているため、フリーランス活用は新規事業や、停滞しているプロジェクトと相性がいいと感じています。また、納期まで時間が無く、社員を採用する時間が無い場合にも有効です。

実際、フリーランスが参画することで、プロジェクトの活性化やメンバーのモチベーション向上につながったケースも。ある企業からは「事業部長と新入社員の2名で進めている新規事業を成功させたい」というお話をもらいました。マーケティングのプロフェッショナルを週2日という条件で採用いただいたところ、手探り状態で停滞していた状態からプロセスが明確になり、新入社員がバリバリと手を動かすことができるように。前述したように、フリーランスとの契約終了後も、その社員にしっかりノウハウが残った点も喜ばれたポイントです。

上手く進んでいないプロジェクトでは、チームの士気が下がることもありますが、週2・3回でもプロが入ることでチームが活性化した、という声はよくお聞きします。

フリーランス採用の際に気を付けたいこと
先ほども申し上げた通り、フリーランスを採用したい際のポイントは、「何をやってほしいのか」「何が困っているのか」「何がこのプロジェクトの難しいところなのか」、その状況や問題点をきちんと把握したうえで依頼すること。現場とエージェントが共通認識をもてるようになればミスマッチは起こりにくくなります。また、フリーランスは全員「何でもできる」わけでは無いので、理由なき「出来ます」や、あまりに無理な依頼には気をつけたいところです。

経営戦略と優秀人材の採用は、切っても切り離せないものです。フリーランスもうまく活用すれば、プロジェクトを加速する良いツールになると思っています。

■第四部 質疑応答
最後に質疑応答が行われ、参加者からは多くの質問が飛び交いました。

 

たとえば「フリーランスの方のモチベーションをどう上げたらいいか、工夫されている点は?」という質問について、それぞれの角度から経験を踏まえ、回答いただきました。

松尾氏は「その人のキャリアや将来像を踏まえながら、どういう形で業務を提供できるかを話しています。また、有名サービスのエンジニアなど、技術的なメンターに言語の話などを突っ込んで聞けるような環境を作っています。」とモチベーションが向上するような環境づくりの大事さを挙げます。
久松氏は「それぞれのエンジニアが何を重要視しているのか。新しい言語なのか、高付加なサービスなのか、それともUI・UXを極めたいのかなど、個々を握っておく必要があるかと思います。」と志向把握の重要性を示唆、大嶺氏は「本音で話せるかどうか。現場によって違いますが、エージェントだったら本音で言えるというパターンもある。特にプロ意識の高い方だと、自分のミッションは明確に把握したいので、直接でもエージェント経由でもしっかり話をしておいたほうがいいと思います。」と、ミッションを共有することの大切さを語りました。

また、「フリーランスに選ばれる会社とは?」という質問については、久松氏は、「どんな経験が積めるか?を伝えることは大事。それは技術的なことだけでなく、例えば“開発体制が整っていない”などの組織課題なども同様です。課題解決を手伝ってほしい、と伝えることで、“自分の経験が役に立つ”と逆に燃える方も多いものです。」と回答、大嶺氏は、「推奨するわけでありませんが、『リモートワークOK』だと、応募が約5倍になる、という実データはあります。」と、エンジニア領域ならではのティップスを共有いただきました。

●エクスチームについて
「エクスチーム」は業務委託契約に特化したクラウド型人材管理・活用ツールで、発注から納品、請求までを一元管理し、会社に存在する業務委託のすべてを可視化します。
エクスチームの詳細はこちら
URL https://www.exteam.jp/

●パーソルイノベーションについて
パーソルイノベーション株式会社は、パーソルグループの次世代の柱となる事業創造を目的として、2019年4月に発足しました。採用したい人材に、企業から直接アプローチすることができる中途採用サービス「ミイダス」、テックコミュニティサイト「TECH PLAY(テック プレイ)」、日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「eiicon(エイコン)」、アルバイトスタッフのスキマ時間と店舗の空きシフトのマッチングを実現するシフト管理サービス「Sync Up(シンク アップ)」などをはじめとし、新規事業に特化した次世代のイノベーション開発の役割を担い、HR領域におけるイノベーションを推進します。

本件に関するお問い合わせ

〇「エクスチーム」について
責任者 片山 徹之
お問い合わせフォーム

〇取材のご依頼について
広報担当 首藤(シュドウ) 真由子
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